フランス人はバターにまじめ
フランス国民の、美味しいバターに対する情熱は熱く
そのせいか、フランスのバターは、高級品でもない、ごく普通の物でも、美味しいです。
そんな食文化の末端の豊かさに
国としての実力(?)を、見せつけられているような気がします。
フランスは食料自給率100%超えの農業大国として知られていますが、酪農も、ソレはソレは盛んで、美味しい生乳がふんだんに取れる、美味しいバターが盛んに作られます。
そんな事が見て取れるのが、仏国内を車で走るった時、延々と続く畑や草原の豊かな広がりで、その中で、牛達が青々した草を、美味しそうに食べているのをみかけます。
そんなシーンを、見ているだけで既に美味しい牛乳とバターができるのが、間違いナイ事のように思えます。
農業大国バター大国
フランスのスーパーの棚には、バターを始め乳製品の種類相当多く、その多さは日本とは桁違いです。
大きく分けると有塩バター、無塩バター、それに発酵バターなどがあり、ひと塊りのバターが、約2€(250円程)で売られていて、ごく普通のものでも此方のさっくりバゲットや、ホクホクじゃがいもと食べると相当美味しいです。
トレビヤーンな高級路線のバターには、よい品質の生乳製、発酵バター(日本ではデシレが有名)、有名シェフ御用達として、高名なバターもあります。
これらのバターは、まろやかですが、繊細な味わい深ささを持っていて、優しげな味わいです。
私が好きなバターはマルシェや個人商店にある、酪農農家で手造りされたバターで、チーズのような大きい塊になっていて、切り売りされるものです。
バターの味が、新鮮なクリームの風味でおいしいです。
機会があったら是非味わって見てくださいネ。
フランス人は、これらのバターを、その時々の用途で、お菓子、料理、そのままパンにつけて食べる時と使い分けているんです。
バターの種類
・発酵バター
生乳を分離させた後、クリームを乳酸菌で発酵させ仕上げたもの、欧州ではポピュラー。
・有塩バター
日本で一番流通している物。食塩が加えられた長期保存ができるバター。
・無塩バター:食塩なしのバターで、お菓子作りに等に使用される。
フランス人とバターの話をすると
美味しいバタークッキーや、バターたっぷりのキッシュの話題などで、彼らの目の輝きが、キラキラして来ます。
美味しいバターがあれば、
彼らはご機嫌なのか?フランス人全員そうなのか??と思える程です。
逆に仏人が、バターで残念な思いをした時一大事を招く事もあります。
ある時、仏人相棒とぶらりと仏国内の車の旅に出かけ、通りすがりの、ある宿に泊まった時の事
仕方なくその日探して泊まった宿で、設備やら、色々お粗末で「残念な所」「アラ」が、幾つもありましたが、急場で見つけたのです。
二人共、まあ「仕方がない」と思っていたのでしたが、
で、朝出された、朝食も予想通り、お粗末ものでした。
そして、
パン添えられたバターが、ほんのチョッピリだったんですが、その低品質で、ケチケチ感溢れる量の少ないバターに、我が仏人相棒の感情は爆発し
『ナンダこの宿は!!!」と、それは彼の怒りの引き金を弾いてしまったんです。
車の中でも彼は
「あのバターはナンダ、少ししか出さないとは!!」と、言い続けていました。
もしも、、、、
せめてバターの分量が多ければ、、バターと思われて、、パンさえ美味しければ、平和な朝の旅立ちに成ったのにと残念でなりません。
このエピソードは、
仏人の、バターに対する思いを、解りやすく表しているように思えてなりません。
フランス人にとってバターが美味しい事、又分量が十分なのは、大事らしいです。
クワバラ、クワバラ。
バターの歴史
バターの歴史
メソポタミア文明の頃には、あったと言われ聖書にも、バターの記載はあるそう。
容器の中の、生乳が揺れただけでもバターになるので、バター造りが、いつから始まったか、断定するのは、難しいとされます。
バターは、いつの頃からか、ケルト、バイキング等牧畜の盛んな民族に伝わり、ギリシャ時代に地中海沿岸部に伝わりました。
当時バターは、野蛮人の食べ物とされた事と、オリーブオイルが広まっていた事から、
バターがヨーロッパに広まったのは、遅く15世紀頃、フランスではノルマン系の民族に征服された北部地域からバターが食べられるように成った。
当初、しばらくは貧しい物の食べ物とされフランスで本格的に、食用として定着するまで時間がかかったのでした。
象徴としてのバター
・日本では
「バター」が西洋の象徴として扱われ、西洋の物や、西洋の思想の影響を受けた人に対して「バタ臭い」と形容することがある
・西洋ではバターは、生活の象徴とされ「大砲かバターか」軍事(大砲)か生活バター)のどちらが大事か?などという意味で使われる。
・バターは昔魔術的なものとされていた
フランスのブルターニュ地方では、バターには病人の病をを吸い取る力があるとされ、ベッドの近くにバターを置き。亡くなった時、そのバターも土に埋める習慣があったそう。
実は童話の「赤ずきんちゃん」も、お婆ちゃんのお見舞いのために、バターの壺を持っていく事が、お話に出てきます。
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トップ写真出典:https://pixabay.com/fr/