相棒の家の日常
相棒一家のアルジェリアでの、貧しいながらも、楽しげな日々の暮らしの様子を語ります。
写真は1950年代アルジェリア、相棒一家が、幸せだった頃の晴れの日。
真ん中がお母さん、左端男の子が、仏人相棒です。
相棒のお母さんは、スペイン語、フランス語、アラビア語等、の数か国語が流暢に話せて、
編み物や、刺繍が大変得意で、時に編み物などで、生計を立てていたと云う事です。
89歳で、亡くなるまで、一人で暮らし、の掃除、洗濯と身の回りの事は、
ずっと一人で、キチンとこなしていました。
アルジェリア仏蘭西県の家族手帳
「僕のママンは、お世辞なんて、一切言えなシンプルな人、
不味いものを、美味しいと言ったり嫌いなものを、好きと言ったりソンナ事は、彼女には出来ないんだ。
それから
お金を持っているよりも、美しいバラが家に飾られている事を、喜ぶ人なんだ」と、
相棒は、彼女の事を語っていました。
私のフランス時相棒は若い頃はインドや、アフリカへ長旅に、良く出かけていました。
彼は、一旦旅に出ると、何年も何の音沙汰が無くなります。
その後、突然、家へ帰ると
「よく帰って来たネ、お前は私の可愛い息子だよ!」と彼に言って
いつも、只々歓迎してくれた、という本当に、大きなハートを持った人でした。
14歳で婚約16歳で結婚
彼女は、14歳で、結婚相手が決まってから16歳での結婚するまでの2年間。
嫁入り支度に、一生分に間に合うかと思える。沢山の、
シーツ、枕カバー、布巾の麻の布類に、自分のイニシャルの刺繍や、とっても綺麗な細工をしたんです。
驚くべき出来栄えです!!
とても、14歳の少女の、手によるものには思えません。
イボンヌ・カラというお母さんの名前のイニシャルで Y・Cの飾り文字の刺繍です。
相棒のお母さんは、少女時代の日々一つづつの作品を、嫁ぐ日を夢見て、一針一針、作り上げたんだナ、と思うと胸が一杯になります。
この素晴らしい、麻布のファブリック等を、兄弟の中で一番愛された、末っ子の相棒に彼女は、プレゼントしてくれました。
そして、今、私の手元にあるんです。
アルジェリアの地で女一人で、子供3人を育て上げたお母さん
貧しい中でも、毎日楽しく、美味しい生活!
我が仏人相棒はスクスクと、身長187cmの立派な体格の青年に育ちました。「やり繰りの匠(たくみ)」だった、相棒のお母さん、アルジェリアの、市場に食料を調達しに行く時は
全部の店を見て廻り、一番お買い得な食材を購入していたそうです。
食べ盛りの子供達の為に、お母さんが、こしらえた献立は、、
写真出典:https://sumaya2011.wordpress.com/page/2/
クスクスという、お料理です。
・クスクスとは
ディラム小麦を、1mm程の粒状に丸めたもので、肉、魚、ひよこ豆とスープ類と一緒に食べるもので、アラブ圏北アフリカで常食されているされている。日本でも、エスニック料理屋さんに時々あるようですね。
当時、アルジェリアの相棒一家のご近所も豊かでは、なかったそうですが、いつでも好きな時に、他の家のクスクスを食べに行っても、良かったそうです。
こんな風に、同じ釜の飯ならぬ、クスクス兄弟といった間柄になると、自然環境の厳しいアルジェリアで、いざという時助け合える、絆を創ることもできたんですね。
相棒一家の持ち物ギャラリー
素晴らしい陶器のセット
可愛らしいカップ
ママンの得意料理その2は
写真出典:https://jp.cookbuzz.com/
安いイワシを大量に買い、アフリカの暑い気候でも傷まないように揚げ焼きにした物に、ベイリーフなどで風味をつけ酢漬けにした、スペイン風イワシの南蛮漬け。
忙しく厳しい生活の中、作り置きできて、栄養があり安い、味方レシピだったんだと思います。なみに、仏人相棒もお母さん直伝のレシピで私に作ってくれました。
肝っ玉かあさんとたくましく育つ子供達
一家の家の納屋に、卵用の鶏や、ウサギを飼っていたそうです。
肉は、やはりご馳走だったそうで
イメーイ写真出典:http://dlift.jp/photo/
馳走の肉の日は、相棒のお母さん、自ら鉄砲を手に取り、小屋へ行ってウサギを「バァ〜ン」と、やっていたそうです。
そして、毛をむしったりして、、全て自分で拵えたんだそうです。。
お母さん、、、スゴイです!
そして又
相棒も、子どもの頃、お兄さんと自分達で食べる、鶏を絞めて食事のために、用意するのは当たり前の事だったそうです。。
とにかく、彼らの生活の様子を聞いていると、
貧しさとか、不幸とかではなく
楽しさや、たくましさ、そして子供時代の相棒たちの、利発さが伝わってきました。
又、彼らを見守っていた
お母さんの、愛と、生活の創意、工夫が何よりも素晴らしく思えます。
次回は、シリーズ最終回!
再び相棒一家の旅路の物語に、戻ります。よろしければ、お付合い下さいませ。
相棒一家の持ち物ギャラリー
素晴らしい陶器のセット
可愛らしいカップ
一家が豊かだった頃、買い求めた物アルジェリアから、船で持ち帰りお母さんの形見分けで、我が家に頂きました。
この時代は、人も物も、存在感が濃く、その美しさも、密度が濃いように思えます。
ブログランキングに参加しています。
応援クリックお願い致します!
にほんブログ村